「間違えないように吹く」ではないやり方

こんにちは、ひろみです。

ソロ・アンサンブルの演奏会が終わりました!

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終演後の写真。ホッとした表情です。

さて今回の演奏会、アンサンブルがメインだったのですが、ソロも3曲演奏しまして、そのうちの1曲であったシルベストリーニの作品は、私にとってチャレンジな選曲でした!

いくら練習しても、この楽譜にいつも何故だかギョッとしていました。

自分で「チャレンジ」しておきながら、暗譜でいけるくらい練習に取り組んでも「ギョッとする」自分。このなんだかわからない感じに少しイラっとする自分(笑)

何度練習しても「本番はやってみなきゃわからない」と不安がる自分。

あそこは?ここは? とにかく何度も吹かなきゃ気が済まない自分。

いつものそんな自分にそろそろ新しいことを試してみよう!!今回はそんな気持ちで挑みました。

そんな私がやってみたことをメモっておきます。今回はこんな感じでした↓

 

当日、会場に向かうまでにやったことは、気持ちの整理。自分が思っていることを書き出して、それについて自分にできることとそうではないことを頭の中で整理。今の自分に出来ることにしか目を向けないと決める。

会場に到着したら、ウォーミングアップをしながら客席を歩きまわったり、響きを確認したり。

リハーサルでは今日の私の確認。やりたいこと、やるべきことをこの会場でやるための調整などを。

本番直前はとにかく動けるようにカラダをほぐす、動かす。キャシー先生の体幹を呼び起こすダンスが頭に浮かんできました!頭、首、肩、股関節、尾てい骨、膝、足首・・・前側にどうしても集中してくる自分に、後ろ半分の可動性も含めて思い出させてあげただけでも、筋肉の緊張はすっと抜けていきます。これからのパフォーマンスを自分のコントロールでやり切るためには、野球の守備のような「いつでも動ける準備」が必要、小さく、でも止まることなく意識的に動いていました。

そして、本番。

練習してきた1つ1つの動作を丁寧に。次へ向かう思考を丁寧に。この瞬間でしかない時間の中で、空間の中で「今」を奏で続ける。全部を自分の意識下の時間にできるように。最後の最後まで。

ただただ自分のやりたかったことを表現することに専念できた時間は、とても充実した時間でした。

 

とにかく頭の中は忙しかった。だから、演奏中には「あ、しまった」とか「次気をつけなきゃ」とか「できた!」とか「次はこうしよう」という種類の感情や判断が入りこむ隙は全くなかったんです。

でもこの感じは初めてじゃない。何度も何度も覚えがあったりする。そして、自分は必死だったことしか覚えていなかった時に限って、良かったと評価された学生時代の記憶が蘇る・・・

大学の卒業試験、大学院の入試、東京文化会館でのデビューコンサート、小澤塾のオーディション、大学院在学中の学内リサイタル、オーケストラの前でのコンチェルトのソリスト・・・ただただ必死だった時にやっていたことは、余裕がなかったんじゃなくて、やるべきことに忙しくしていただけだったのかもしれない。

そんな昔の自分に対して「頑張ってたんじゃん!」という労わりに近い気持ちと、これを再現する手段を知ることができたこれまでの学びにとっても感謝した本番でした。

大事にしたいことは丁寧に。

感情的にカラダを引っ張るのと、感情を表現するためにカラダも使って演奏することを私は何か勘違いしていたのかもしれない。

まだまだです!!