本番の緊張感の中で自分らしくいること

こんにちは、ひろみです。

ゴールデンウィーク初日はマタイ受難曲の本番でした!

バッハが大好きになり、学生時代のバッハカンタータクラブの仲間や先輩方から今でも刺激を受け続ける私にとって、バッハの作品を演奏出来ることは本当に幸せでシビレる時間。
自分と向き合う時間、とでも言うのでしょうか。これまでの歩みを思い出しながら、新しい自分で作品を演奏したい!まだまだ自分への要求は尽きることがありません。

本番の次の日は、シドニー大学の運動学、スポーツ科学の修士号を持つアレクサンダー教師、グレッグさん渾身のワークショップ。1年かかって学ぶくらい膨大な知識のシャワーを浴びた貴重な時間。写真はワークショップ後のグレッグ先生と。私のほうかぐったり疲れ顔って。。。

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そんな2日間を終えて振り返る、音楽とアレクサンダーについて。

 

「演奏する時に身体のことを考えるなんて音楽に集中出来ない!」

 

けっこう長い期間そう思い続けていた私。演奏をする、という状況に自分への指示を盛り込むことに違和感しかありませんでしたが、最近少し居心地が良くなってきました。慣れたのではなく、さじ加減がわかってきた、に近い感覚ですが。

 

本番で演奏しながら次々にこうしたい!と思う気持ち。それとほぼ同時に浮かぶ新しいアイディアだったり、チャレンジだったり、注意だったり、怖さだったり、プレッシャーだったり。今までだって演奏しながらいろんなことを考えていたんだなー。なのにどうして身体への指示のことは考えられない!と思っていたんだろう?

それって取り入れ方のバランスが悪かったのかもしれない。もしかしたら過剰に取り入れようとしていたのかも!?

 

今の私が思う、演奏にアレクサンダーを取り入れるってことは、「音程が」とか「テンポが」と同じくらい常に自分の演奏を支えているものが1つ増えること。

 

上手くいかないと感じた時に「どうしよー?」「やばい!」に変わる手段が選択肢としてぱっと出てきたり

次のppを演奏したいから今の自分がppに向かうためにやれること、を考え出すことが出来たり、ととにかく自分の隙間を埋め尽くすように動いていけたりする手段。

何をしたらいいのかわからない時には固まってしまう(前回ブログにて)身体を、意識的に演奏のために動かし続けることが出来る方法。

そこに「怖い」という感情がやってきた時だって、そのまま怖がり続けながら(固くなりながら)吹くことも出来るけど、そこで自分の準備を見直し、より自分の今に合った準備が出来る方法。

もっと突っ込むなら「怖い」と思うことが1番望まない動きを生み出すから、その「怖い」を建設的に置き換える手段を持っていることで、本来の力を発揮しやすい自分でいられる方法。

 

 

全然分野は違うんですが、ノーベル賞を受賞した山中教授のインタビューでの話が興味深かったので引用させていただきます。

 

-「独創的なアイデアというのは、まず実験に取り組んで、その結果を色のない目で見られるかどうかが大切だ」

自分の仮説や教科書に書いてあることにとらわれない、目の前の結果が真実だという態度だと思います。意外な結果が出ても、結果は間違いなく真実ですので。ただそれが本当かどうかというのは、何度も繰り返したりする必要はありますけれども。一番信じるべきものは人から聞いたこととか教えてもらったことではなくて、自分が観察したことが一番大切にするべきことですから。

 

この文章を見て、アレクサンダー教師養成コースでトレーニングしていることってまさにコレだ!と思いました!!

 

自分フィルターを意識的に外して全観察したことから動きを分析できる目と知識を養うこと!

 

もう既に当たり前のように知っている楽器を構える動きや、音を出す動き。そこにある「いつもこうやってる自分フィルター」を取り除いて見たら違う世界が見えてくるかもしれない。

うまくいかないことを考える時、「自分フィルターの当たり前」がなかったら新たな発見があるかもしれない。

 

 

そんな私の学びをワークショップという形にして現在企画中!

直接お話をしながら、演奏を見せて、聴かせていただきながら一緒に身体の動きについて考えてみませんか?

詳細は追ってお知らせさせていただきます!興味のある方は候補日の6月30日(土)@新宿  をチェックしておいてください。よろしくお願いします🍀