呼吸と習慣のハナシ

こんにちは、ひろみです。

すっかりブログがご無沙汰になっておりますが、新しい年になり早2ヶ月。私が新しくスポーツを始めたように(なんとか続いています!)新しい年に行動を起こして新規でレッスンに来てくれた方との出会いもありました。

もちろん定期的に来てくださっている方との時間もどんどん深くなっていたり、最近では新しい楽器を購入したり、発表会に出演された生徒さんも。感染症対策もだいぶ、いや、やっと緩和の方向性が出てきて良い変化がたくさんある1年に期待です!!

今回は、最近会った興味深いレッスンの1場面をご紹介します。

呼吸について長い間「やりづらさ」を感じている方とのレッスン。多く息を吸いたい時に力んでしまう、というところからのスタートでした。

この日は前回レッスンからの続き。前回は呼吸の仕組みや動きの確認や自分の呼吸についての観察を行ったのですが、その後生徒さんが面白いことを発見してその疑問を投げかけてくれました。

楽器を持っていなかったらできるんです」

コレ、気づくようでなかなか気がつかないことです!!

実際にやってみてもらうと、確かに楽器を持っている時と持っていない時で呼吸の動きに違いが見えます。はじめに相談いただいた違和感とも結びつくようです。

そしてここでの大きな気づきは「音を出していないのに」もっと言えば「音を出そうという意志は持っていないのに」という段階で既に息を吸うという動作の違いに違和感を感じている ということでした。

ここから違和感の正体に近づくための実験が始まります。まず試してもらったのはえんぴつ。楽器よりずっと小さくて軽い「えんぴつ」を使って構える真似をしながら呼吸動作を試してもらいました。そうしたら「やっぱり違う」と。違うというのは鉛筆を持ったときと何も持たない時の呼吸動作の違いのことです。このあたりで生徒さん自身も何となく違和感の正体が見えてきているようでした。それは、楽器に対する何らかの反応というより単純に構えるという動作そのものの動きが呼吸を邪魔しているという可能性です。

腕を前に出す

楽器の重さを支える

好きな位置まで持ち上げる

構える角度を調節する

これらの動きは楽器を吹き慣れた方なら毎回ほんの一瞬でやっている慣れた動き。でも実は、この動きも呼吸のし易さに関係しているのです!!同じような疑いがもし自分にやってきたら、その時には構える時の動作を1つ1つ分解してみることをオススメします。

「必要なことを必要なだけ順番にやる」

カラダの構造が持っている機能を必要なだけ使うという確認作業を自分に対してやってみると、コレがなかなか違うのです。イメージの言葉での表現になりますが、「えいっ!」と大きな力を使って「おっと、使いすぎてるからちょっと戻そうか」と引き戻しているところで双方向からの筋肉が拮抗してバランスを取っている状態は、綱引きの両方のチームが頑張りあっているのに勝敗がつかず動かないようなもの。必要なだけ動かすための使い方もあるんだという新しいやり方を試すいい機会だと思います!

このレッスンではずっと感じていた違和感の正体にぐっと近づ句ことができました。そこからすごかったのは、生徒さん自身がこのことを普段の生活や歌を歌うときの楽譜の持ち方まで応用できそうと言ってくれたこと。

「習慣的になっている動きを見直す」

毎回のレッスンを通して私も生徒さんからとても多くのことを教わっています。