本番2日前の練習にて。
練習場所とは違う広いホールで演奏することにうまく馴染めず(リードも自分も!)、その上急に多くの指摘を受け、いろんなことを考え過ぎていっぱいいっぱいになってしまった生徒さんがいました。
特にその日悪いところはなかった彼女が練習後に客席で聴いていた私のところにやってきて、うつむいたまま震えて泣いてしまいました。
少し落ち着いてから話をしたら
「どうしていいのかわからないんです。もっとやりたいことがあるのに出来ないんです」
私には意外なことでした。そして嬉しい気持ちになりました。だから一緒に頭の中を整理することにしました。
私「やりたいことがいっぱいあるのにやれないことをストレスに感じてるんだよね。じゃあそんなにやりたい気持ちより優先されてしまっていることってどんなことなんだろう?」
彼女(しばらく考えてから)「今まで指摘された音程のこととか、繋がりのこととか、タイミングのこととかいろんなことを考えると思いきり吹けなかったです」
私「今まで沢山練習した中でそれはけっこう身についてきてるよね。もちろん忘れていいことではないけれど、やりたいことを押さえ込んでまでその事だけを考えることにストレスを感じてる。練習してきたことを信じて次回はやりたいことのほうもいっぱい出せるように試してみようか。まだ試すチャンスがあるから崩れるところが出たらその時修正すればいい。やりたいことを出しきれなくて本番を終えてしまったらきっと後悔するんじゃないかな?」
と話してみました。
次の日会った彼女は笑顔で吹っ切れた様子。堂々と吹く姿を見ることが出来てとっても嬉しかったです(๑˃̵ᴗ˂̵)