こんにちは、ひろみです。
年末の生徒さんからの演奏会報告が続いています。
本番が終わってほっとした時期にレッスンにいらしてくれた生徒さん。直前期のお悩みはどうだったかなーと演奏会についてお伺いしたところなんだか浮かないご様子で。。。
詳しくお話を聞くと、練習ではやらなかったミスや音が出なかった箇所があって悔しかったと大反省大会。ひとしきり反省点を話してくれた後に・・・でもなぜか周りからはオーボエ良かったよと言われたんです、と。久しぶりに聴きに来てくれた友人からもとてもきれいで刺激を受けたと感想をいただいていたり、普段は厳しい指摘の多い演奏仲間からも以前よりレベルアップしてる、安定感でてきた、音がキレイだった、と出てくる出てくる褒め言葉。でも、ご本人からはそう言いながらも喜んでいる様子はあまり感じられません。
じゃあ、生徒さん自身は今回演奏してみてどうでしたか?と伺ってみたら「まだまだながら、以前より歌いたいように歌えるようになってきました」とプラスの発言も!
総合すると、細かいミスはありながらも、やりたいことを大きく外れることはなく自分らしい良い演奏をされてきたのだと解釈。ご本人にお伝えしたところ、今までよりは自分のやりたいことが出来た実感もあったようで少しは納得してくれたかなーというお返事をいただきました。
↑これって向上心強い方にあるあるの傾向ですよね!
褒められても素直に受け入れられない、できなかったことばかりが気になってしまう。だからこそ悔しさを力に変えてレベルアップできてきたという事実はあるんだけど、いつもできない自分を責め続けることでいつの間にか心がすり減っていく。
いやいや、せっかく演奏会の振り返りをするんだったらもう少し自分のパフォーマンス全体を見てみませんか?課題が目につくのはもちろんですが、今回良かったところは?うまくいったところは?失敗や課題は山のように出てくるけれど・・・自分の良かったところ、成長できたところってどんなところ?同じくらい言えますか?ここに目を向けていない方のなんと多いことでしょう!
でもこれは実は自然な反応とも言えて。私たちの脳ってネガティブなことをポジティブなことの何倍も多く覚えておける仕組みがあるようです。それは進化の過程で危険を回避し命を守り続けなければならなかったことを考えればとても大切な機能なのです。ただね、演奏会でその機能を目一杯使わなくてもいいんです。今は幸い命の危険があるような場所ではない。どちらかというと思いきり楽しみたい場所のはずだから。だから是非自分から「良かったところ」「成長できたところ」を探しにいってみてください。気がついていなかった自分の良かったところに出会えますよ〜きっと。
「自分に厳しく」という言葉が私はどちらかというと好きだったし、そのおかげで頑張ってこれたという自覚は正直あります。でもね、人間だから強く頑張れる時はいいけれど、時には(私なんて・・・)と落ち込みたくなるような時だってあります。状況だって体調だって変化するし、自分にとっての「いつもの厳しさ」が時に自分を思ってる以上に痛めつけてしまっている、なんてことはいくらでも起こり得るんです。
アレクサンダーテクニークの基本の考え方に「自分の面倒を見る」というものがあるんですが、自分の機嫌を自分で取れるようになるというのもその1つ。イジメすぎ、注意です⚠️
音楽は音を愉しむ世界。本番は緊張することや怖いと思うことはあるかもしれないけれど、それはそれだけの熱い想いがある証拠!そんな非日常な音楽の世界を長く深く一緒に楽しんでいきましょう
メリークリスマス ♪

